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性教育の出前授業・講演・講座とは?外部講師に依頼するメリットや依頼する際のポイントを解説
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学校や地域、企業で「性教育を伝えたい」と思っても、「どこまで扱ってよいのかわからない」「専門的な知識や準備の時間が足りない」と悩む現場は少なくありません。 そうした課題をサポートする方法としてあるのが性教育の出前授業・講演・講座(出張授業)です! このコラムでは、性教育の出前授業・講演・講座とは何か、外部講師に依頼するメリット、実際の内容やテーマ、依頼する際の確認ポイントについてわかりやすく解説します⭐️ 性教育の出前授業・出張授業とは? 性教育の出前授業(出張授業)とは、性教育を専門とする講師が学校や地域、企業などに出向き、授業や講演を行う取り組みです。 以下のような形で実施されています。 小学校・中学校・高校での性教育出前授業 PTA・保護者向けの性教育講演 教職員向けの研修講座 自治体や企業での性教育講座 対面・オンラインの両方に対応できるケースも多く、学校現場の状況や対象者に合わせて柔軟に実施できる点が特徴です。 性教育講演・講座との違いは? 性教育の出前授業・講演・講座は、対象や目的によって使い分けられることが多いです。 出前授業・出張授業学校向けが中心。学年や発達段階に応じた内容で、参加型・対話型の授業が多い。 講演保護者、教職員、一般向けに行われることが多く、理解促進や啓発が目的。 講座連続型・研修型で、性教育を体系的に学ぶ形式。教員研修や専門職向けに実施されることも。 いずれも「性教育」という共通テーマを持ちながら、目的と対象によって設計が異なる点がポイントですが、特に分けることなく、使われることもあります。 性教育に外部講師が求められている理由 性教育の現場では、次のような背景があります。 学習指導要領の枠組みの中で扱える内容に限界がある SNSやインターネットによる誤った情報への不安 教員一人ひとりにかかる負担の増加 生徒・保護者からの性教育ニーズの高まり こうした中で、専門知識を持つ外部の性教育講師が関わることで、現場の負担を減らしながら、より実態に即した性教育を届けることが可能になります。 性教育の講師に依頼するメリット 性教育を外部講師に依頼することには、以下のようなメリットがあります。 専門的で正確な知識を伝えられる 最新の社会状況や子どもたちの実態を反映できる 第三者だからこそ話しやすいテーマがある 生徒・参加者の関心や理解が高まりやすい 教員や保護者の心理的負担を軽減できる 特に、デリケートなテーマほど「いつもの先生」ではなく外部講師の存在が効果的なケースも多くあります。 性教育の出前授業・講演で扱われる主なテーマ 性教育の出前授業や講演では、以下のようなテーマが扱われます。 思春期の体と心の変化 同意(同意の考え方・境界線) デートDV・性暴力予防 ジェンダーと多様な性 SNS・ネットリテラシー プレコンセプションケア(将来の健康を考える視点) 年齢や立場に応じて内容や表現を調整し、「今、その子どもたちに必要な性教育」を届けることが重視されます。 性教育出前授業・講演を依頼する際のポイント 依頼する際は、以下の点を確認すると安心です。 年齢や目的、地域性やその学校に合った内容か 当日の内容を事前に確認できるか ➡︎校内や企画関係者内で共有しておきましょう 講師の専門性や実績(教育現場での経験) 事前の打ち合わせや相談が可能か ➡︎メールだけでなく、可能な限り対面で行いましょう 講演料(謝礼)や交通費の目安、支払い方法について事前に確認できるか➡︎事務や経理担当と確認しましょう 単発で終わらず、その後の学びにつながる設計ができるかも重要なポイントです。 withセイシルができること withセイシルでは、現在「全国版 性教育講師リスト」の作成を進めています。 性教育の出前授業や講演をご検討中の方にとって、役立つページを作成中ですので、しばらくお待ちください! ➡︎2026年3月公開予定
【どこでも性教育シリーズ③】英語の授業で性教育をどう行う?
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どこでも性教育シリーズ第3弾!いつでもどこでも性教育がしたいというみなさんにお応えして、これから保健の授業だけでない性教育のタイミングや内容を紹介していきます! 今回は「英語」です。 英語は単なるコミュニケーションの手段ではなく、文化や価値観を学ぶ入り口でもあります。 英語の授業で性教育を扱うと、生徒は「性に関する言葉」を学ぶと同時に、世界の多様な考え方に触れることができます。 もちろん学校の授業の中だけでなく、ぜひご家庭でも参考にしてくださいね。 性教育に関する英単語を学ぶ 性や人権に関わる英語表現を知ることは、国際的な場で自分や他者を守る力になります。 consent(同意) safe sex(安全な性行為) reproductive health(生殖に関する健康) LGBTQ+(性的少数者) harassment(ハラスメント) 授業の工夫: 簡単な例文で「Yes means yes, No means no.」を扱い、性的同意をシンプルな英語で理解させる。 海外ではどのように単語を使用しているのか調べたり、性に関する英単語の意味を深掘りしたりして考える。 有名な「性的同意と紅茶」の動画を日本語訳ではなく、英語の音声で聞く 異文化理解と性教育 英語教材には「family」「adolescence(思春期)」「life events」といったテーマがよく登場します。 そこに各国の性教育事情を盛り込むと、生徒は「文化比較」を通して性教育の意義を学べます。 授業の工夫: 「日本と欧米の性教育の違い」を調べ、英語でプレゼン。 性に関するイベントなど、海外のポスターやキャンペーンを教材にし、「どんなメッセージか」を英語で読み解く。 コミュニケーションスキルとしての性教育 性教育は「伝える力・聞く力」と直結します。 英語の会話練習に「断る表現」「相手を尊重する表現」を取り入れると、コミュニケーションスキルと性教育を同時に学べます。 相手の気持ちを聞く英語は、「YESをもらうため」ではなくて「相手が選べるようにする言葉」だと伝わると良いでしょう。 授業の工夫: ロールプレイで「誘いを断る表現」を英語で練習する。例: I don’t feel comfortable.I’d rather not.(ちょっと嫌だな。できればやめときたい。) Not really.(うーん、あんまり。) No.Stop.(いや、やめて。) ロールプレイで「相手の気持ちを確認する表現」を英語で練習する。例:Is it OK if I sit next to you?(隣に座ってもいい?) You don’t have to if you don’t want to.(嫌ならしなくていいよ。) 国際的なニュースや文章を題材に 性教育やジェンダーに関する国際ニュース記事を教材にすると、リーディング力と社会的理解が深まります。 授業の工夫: UN(国連)の “International Day of Women” のスピーチを教材にし、リスニングの練習。 性に関する海外の記事を読んで、「自分の意見」を書くor英語で書く。 英語から性の「言葉」と「文化」を学ぶ授業へ 英語の授業は、性教育を「国際的な言葉と文化の学び」として展開できる場です。 単語学習で「性を語る言葉」を知る 異文化比較で「日本と世界の違い」を理解する ロールプレイで「同意や拒否を伝える力」を育てる こうした工夫を取り入れることで、生徒は英語を学びながら、性についても前向きに考えられるようになるでしょう。 おまけ:オススメの海外の性教育動画 アメリカの性教育NGOが製作している性教育動画「AMAZE」は、無料公開されています。 NPO法人ピルコンでは、日本語訳した「AMAZE」の動画やワークシートを公開しています。 字幕ありでもなしでも英語の勉強をしながら、性のことが学べますよ。 参考:https://pilcon.org/activities/amaze
【性教育実践インタビュー】現場の声から考える性教育 玉田先生に聞きました!
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学校の性教育をより良くしたい──。そんな思いで現場に立ち続けている先生たちの取り組みを紹介する、【性教育実践インタビュー】シリーズ。 第1回となる今回は、私立の高等学校で長年保健教育に携わり、独自のカリキュラムで14年間、性教育を実践している玉田先生にお話を伺いました。 ご自身の体験、授業での工夫、生徒の変化、そして「今の学校に必要だと思うこと」まで、たっぷり語っていただきます。 インタビュアーは、セイシルを運営する元保健体育教員の福田です。現場のリアルな声と実践方法を参考に、ぜひ一緒に性教育を考えていきましょう。 性教育に興味を持ったきっかけ セイシル福田(以下、福田):玉田先生、よろしくお願いします!では早速、性教育に関心を持ったきっかけから教えてください。 玉田先生(以下、玉田):こちらこそよろしくお願いします!始まりは高校〜大学時代です。私は女子中高一貫校で10年間女子校出身だったので、女性同士の関係の話や、ドラマの中の「いろいろな愛の形」に触れることが多く、「もっと知りたい」と思うことが多かったんです。当時はSNSもなく、本屋で立ち読みしたり買って読むしか情報源がありませんでした。自分が知りたいことを誰も教えてくれなかったんです。 さらに大きかったのが、出産・子育ての経験です。からだや気持ちが揺れた経験があるからこそ、「同じように不安な人の背中を押したい」という思いが強くなりました。 もともと私は体育科「部活命」のタイプで、大学からダンスを始め、着任校にダンス部がなかったので自分で立ち上げました。部は全国大会にも出られるほどに育ちましたが、時代が変わる中、昭和的な「ガンガン指導」から抜け出せない自分とのズレを感じ、生徒主体にシフトしました。 そのタイミングで、長年保健を担当していた先生が退職され、私がどっぷり保健を引き受けることになり、日本の性教育の遅れを痛感し、今までの想いも合わさって、一気に自分の熱量が性教育に全振りするようになりました。 14年間の保健授業での性教育実践 福田:教員人生が大きく動いた瞬間ですね!最初に取り組まれたことは何でしたか? 玉田:まず、「忘れられない、イヤ、忘れたくない授業にしたい。生徒たちの一番役に立つ教科になりたい!」という目標を掲げて、保健の教科書の順番を見直しました。性に関する単元は本来2年生なのですが、「中学までに知っているべきこと」がかなり足りていないと感じたので、思い切って1年生の最初に持ってきたんです。 保健の授業の年間およそ30時間のうち、5時間だけ他の単元に割き、残りはすべて性に関連づけて構成しました。このカリキュラムは14年間続いていて、今は他の先生も継承してくれています。 福田:すごい!この改革は私立だからこそですね。でも、保健の授業内容はほとんど性に関連づけて話すことは可能だと私も思います。 玉田:毎回、性のことを学ぶ習慣がついていくのが良いですよね。授業の大きな軸になったのが、遠見才希子先生の『ひとりじゃない』という本との出会いです。共感する部分が多く、朗読したり、自分自身と向き合うための資料として配布して、気持ちを書いてもらったりしています。知識と気持ちの両方を扱えるのが、この本の良いところです。 〈14年間愛用している、玉田先生の宝物の本と生徒用の配布資料〉本の監修者である岩室紳也先生サインに加え、講演会で学校にお招きした際に直接いただいたサインも添えられています 参考:『ひとりじゃない 自分の心とからだを大切にするって?』著 | 遠見才希子 福田:遠見先生の言葉が生徒たちの心を掴むんですね。授業内容についても教えていただきたいです! 玉田:単元ごとに導入としてクイズを入れています。男性のからだ、女性のからだ、性感染症などを、あえて「何も見ずに」答えてもらうと、正答率がとても低い。生徒たちも「自分は何を知らないのか」に気づけるので、その後の学びが深くなります。 他に、国際セクシュアリティ教育ガイダンスを紹介して、「世界では9〜12歳でどうしたら妊娠するのか、避妊法、性感染症まで学んでいる」と話します。そして、「この1年間で世界基準に追いつくぞ!」と宣言します。最初は「セックス」という言葉だけで固まる生徒もいますが、私は特別視せずに堂々と話す姿勢が大事だと思っています。 福田:生徒たちの前で、明るく拳をつき上げて宣言する玉田先生が想像できます!ちなみに、テストはどんな感じですか? 玉田:テストは「人生に役立つ知識」に寄せた設問や記述が多いです。例えば中絶では、是/非の立場を選んで自分の考えを書く、学んだ知識を覚えているだけ書くなど、採点は大変ですが、その分、深い定着を目指しています。 3学期には、「何を学び、どんな気持ちに変化したか(プラス・マイナス両方)」を書いてもらいました。結果は圧倒的にプラスが多く、「知ることができてよかった」「安心した」という声が多かったんです。自分自身も「初めて採点を楽しいと思えた」というくらい、手応えのある内容でした。 1年の終わりには、(性のことを)「友だちと普通に話せるようになった」「お母さん・お父さんとも話せるようになった」などの感想をもらいます。卒業生からも、「大学では知らない人が多くて驚いた」と言われることが多く、必要性を改めて感じます。 〈生徒に配付する性教育の資料〉卒業してもこの資料を見たら玉田先生の声が聞こえてきますね 学校での性教育の課題 福田:玉田先生の学校における性教育に関して課題と感じることはありますか? 玉田:教科内では自由にできていますが、「学校全体の行事」としての性教育はまだ実現できていません。防災訓練は年2回必ずやるのに、性に関する安全はまだ「オプション扱い」です。管理職の先生も重要と思ってはくれていますが、時間割が詰まりすぎていて調整が進まないのが現状です。「薬物乱用防止指導のように、性の安全教育も義務化してほしい」というのが本音ですね。 保護者との連携もこれからの課題です。今のところ保健での性教育実践に対してクレームはゼロですが、「PTA向けの性の講演会」があれば学校全体の推進力にもなるので、今後挑戦したい点です。 玉田先生からのメッセージ 福田:性教育に必要性を感じているのに、なかなか実践できない、このままでいいんだろうか?と悩んでいる先生方が多いと思います。最後に、これから学校で性教育を実践していきたい先生たちへ、メッセージをお願いします。 玉田:「性教育が必要であると感じている気持ちは間違っていません」とハグをしながら伝えたいです。私自身も、必要性を感じていない大人に「どう伝えるか」で悩むことがあります。でも、「私自身がアップデートし続け、学び続ける姿を見せる」「一緒に考えませんか?というスタンスで広げる」ことを大切にしながら、『ひとりじゃない』ことを信じて、共に進んでいきましょう! 福田:やっぱり、学校で仲間(味方)を増やして、一緒に取り組めると良いですよね!今の子どもたちに伝えたいことはありますか? 玉田:子どもたちに伝えたい一番のメッセージは、「自分の気持ちがいちばん大事」ということですね。優しい子が多く、自分が我慢して丸く収めようとしがちです。でも、 嫌なことは「嫌」と言っていい 自分の気持ちを伝えていい 喧嘩を避けるために全部飲み込まなくていい ということを何度も伝えたいと思っています。 福田:素敵なメッセージをありがとうございます! 玉田:このインタビューを読んで、「私もやってみよう」と思ってくれる先生がいたら、とても嬉しいです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ いかがでしたか。 教科書の順番を少し変えること。導入にクイズを1問入れてみること。「自分の気持ちを大切にしていい」と伝え続けること。 どれも小さな工夫の積み重ねですが、そのひとつひとつが生徒の安心をつくり、学校全体の空気をゆっくりと変えていく力を持っています。 そして何より、先生ご自身が「性教育は大事だ」という自分の感覚を信じて、生徒とともに学び続けていること。その姿勢こそが、生徒たちにとっての何よりの学びになっているように感じました。 このシリーズ【性教育実践インタビュー】では、今回の玉田先生のように、性教育に向き合う現場の先生たちの声をお届けしていきます。 「どうやって始めたらいいんだろう?」「自分の学校でもできるだろうか?」そんな問いに、現場の声がヒントになれば嬉しいです。
【どこでも性教育シリーズ②】古典の授業で性教育をどう行う?
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どこでも性教育シリーズ第二弾!いつでもどこでも性教育がしたいというみなさんにお応えして、これから保健の授業だけでない性教育のタイミングや内容を紹介していきます! 今回は「古典」です。 古典文学には、恋愛や結婚、男女の関係を描いた場面が数多く登場します。古典を学ぶ場は「昔のこと」として終わらせるのではなく、「現代にどうつながるか」を考えるきっかけにできます。そこに性的同意やジェンダー平等といった視点を組み込むことで、文学を通じた性教育が可能になるのではないでしょうか。 もちろん学校の授業の中だけでなく、ぜひご家庭でも参考にしてくださいね。 『伊勢物語』『源氏物語』に見る男女関係 恋愛や結婚を描く古典作品では、当時の価値観や社会制度が色濃く反映されています。 例えば『源氏物語』では、光源氏の恋愛遍歴が描かれますが、その中には現代の価値観で見ると「同意のない関係」と受け取れる場面も少なくありません。 授業の工夫:・「当時はどのように受け止められていたのか」・「現代ならどう評価されるか」を比較することで、性的同意の大切さを生徒と議論できます。 和歌や恋愛文学から考える「表現」と「気持ち」 和歌は相手への思いを表現する大切な手段でした。 短い言葉に「相手を思いやる気持ち」や「距離の取り方」が込められており、これは現代の人間関係にも通じます。 授業の工夫:・恋の歌を取り上げ、「相手の気持ちを尊重する表現」を見つけさせる。・「相手が望んでいないときに迫ること」と「相手の気持ちを待つこと」の違いを考えさせる。これによって、言葉や態度を通じた「同意」の重要性が自然に伝わります。 ジェンダー観の変化を学ぶ 古典には「男は外で活動」「女は家で待つ」といった当時の性役割が前提として描かれることが多くあります。 これを「時代背景」として学ぶと同時に、「現代では性別で役割を決めつけることは不適切である」というジェンダー平等の視点を組み込むことができます。 授業の工夫:・古典に出てくる女性の立場を整理し、「現代の女性の立場とどう違うか」を比較する。・そこから「対等な人間関係の大切さ」「性的同意を得ることの当たり前さ」へと橋渡しをする。 倫理・人生観への広がり 古典文学の多くは「人間はどう生きるべきか」という普遍的な問いを含んでいます。 そこに「愛するとは何か」「相手を尊重するとはどういうことか」という視点を加えると、性教育の基盤となる人権教育・倫理教育が結びつきます。 授業の工夫:・作品を読みながら「相手の意思を尊重することが愛情なのか、欲望なのか」を問う。・性的同意を単なる知識としてではなく、人間関係を築くうえで不可欠な態度として理解させる。 文学から「同意」と「ジェンダー」を学ぶ授業へ 古典の授業は「昔の文学を読む」だけでなく、「当時と現代の違いを考える場」でもあります。 そこに「性的同意」「ジェンダー平等」の視点を加えることで、古典は生徒にとって「今を生きる知恵」に変わることでしょう。 文学を媒介にすることで、性教育は説教ではなく対話として成立しやすくなり、生徒が主体的に考える機会となりますように!
【どこでも性教育シリーズ①】家庭科の授業で性教育をどう行う?
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どこでも性教育シリーズ第一弾!いつでもどこでも性教育がしたいというみなさんにお応えして、これから保健の授業だけでない性教育のタイミングや内容を紹介していきます! 今回は「家庭科」です。家庭科は「日常生活に根ざした学び」を扱う教科です。衣食住から家族、消費、健康まで幅広くカバーしているからこそ、性教育とも自然に結びつけやすい土台があります。授業の中で性教育を扱うときは、「特別なテーマ」として切り出すよりも、既存の学習内容に重ね合わせていくことが効果的です。 もちろん学校の授業の中だけでなく、ぜひご家庭でも参考にしてくださいね。 衣生活との関連 衣生活の学習では「体と衣服の関係」を取り上げます。思春期の体の変化に応じた下着の選び方や、月経・精通を経験する時期に必要な衣服の工夫は、性教育の入り口として自然です。授業例:肌着の素材や通気性の比較を行い、「汗をかく思春期」「月経のある生活」での選び方を考えるワークを取り入れる。 食生活との関連 食生活の学習では「栄養と健康」をテーマにします。ここに「妊娠・出産に向けた体づくり」や「性ホルモンと栄養の関係」を組み込むことができます。授業例:調理実習で鉄分の多い献立(ひじきの煮物、レバー入り炒め物など)を作り、月経による鉄分不足や成長期の体づくりとの関連を説明する。 住生活との関連 住生活では「安全で快適な生活空間づくり」を学びます。ここから「プライバシーの尊重」や「自分の心身を守る環境づくり」につなげることができます。授業例:家族の部屋割りや個室の必要性を考えるワークを行い、「プライバシーを守ることが心の健康や性の安心にもつながる」ことを話し合う。 家族・消費生活との関連 家族分野では「家族の機能と役割」を学びます。ここに「ライフサイクルと性の関わり」を自然に盛り込むと、性教育が「人生の中での継続的なテーマ」として理解されます。授業例:人生設計を考える授業で、結婚・出産・子育ての時期に必要な支援制度を調べさせ、ライフイベントと性・家族形成の関連を学ばせる。 また消費生活では「情報の選び方・見極め方」を扱うため、インターネット上の性情報や性の商品広告との付き合い方も取り上げられます。授業例:性に関するネット広告やSNS情報を複数提示し、「信頼できる情報源とそうでないもの」を見分けるディスカッションを行う。 健康・福祉との関連 家庭科の「健康」の単元は性教育の核です。性感染症や避妊法、妊娠・出産のプロセスといった知識はもちろん、「自分と相手を尊重する関係性」「同意の大切さ」といった心の学びも扱えます。授業例:妊婦体験ジャケットや赤ちゃん人形を活用した体験授業で、「妊娠・出産には体力も協力も必要」という現実を伝える。同時に、妊娠を望まない時に避妊や同意がいかに大切かを話す。 性を自然に扱おう! 家庭科は「暮らしと学びをつなぐ教科」であり、性教育もその延長にあります。衣食住・家族・健康など身近なテーマの中で性を自然に扱うことで、生徒は「自分ごと」として受け止めやすくなります。具体的な授業例を取り入れれば、性教育を生活の一部として理解させることができ、より実践的で意義深い授業になるでしょう! いかがでしたか?身の回りにある性教育チャンスを見逃さずに、積極的にチャレンジしてみましょう。少しでもみなさんの性教育活動の参考になれば幸いです。