【出前授業報告】神港学園高校1年生に向けて「性に関する講演会」を行いました!
投稿者 : on
先日、神戸市の神港学園高等学校で、1年生を対象とした「性に関する講演会」をセイシルスタッフが行いました。男子生徒が多い学校さんです。
今回は、産婦人科医の松本由紀子先生(プリュームレディースクリニック)と一緒に登壇しました。
複数の講師が登壇することで、話し手が変わる分、生徒の集中力がUPするだけでなく、異なる立場から話すことで専門性も上がるというメリットがあります。
講演会の内容(セイシル & 松本先生)
以下の内容で、それぞれの講師から話をしました。
● セイシル(泌尿器科・性に関するコミュニケーション)
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包茎
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マスターベーション
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デートDV(デートDVチェッカーの配布)
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性行為と性的同意
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避妊方法・コンドームの使い方
● 松本由紀子先生(産婦人科)
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月経のしくみ
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月経困難症・月経痛への対応
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PMS
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婦人科受診の目安
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ナプキン&タンポンの使い方(生理用品の配布)
今回はセイシルの「避妊方法・コンドームの使い方」と、松本先生の「ナプキン&タンポンの使い方」に着目して、紹介します!
セイシルによる「避妊方法・コンドームの使い方」
事前アンケートで「知っている避妊法」を尋ねたところ、「コンドーム」の回答が一番多く、その次に「ピル」の回答が多かったです。
中には「知らない」と答えてくれる生徒も数名。
避妊方法として「アフターピル」を挙げていた生徒もいたため、低用量ピルとの違いも説明しました。
高校生に特におすすめしたい避妊方法として、コンドームと低用量ピルを紹介。
中には「そもそもしない」という“究極の避妊法”を答えてくれていた生徒も見られました。
最後には、大きな見本用コンドーム「コンドームアーム」を使って、実際の使い方を説明しました。
使い方について想像以上に難しいことに気づき、「練習が必要だ」と実感する時間になっていれば嬉しいです。
松本先生による「ナプキン&タンポンの使い方」
松本先生による月経についての説明後、学校の先生方が準備してくださったナプキン(昼用・羽あり)とタンポンを生徒たちに配布しました。
女子生徒はタンポン、男子生徒はナプキンが配られました。
使い方を説明し、実際にその場で開封。
初めて触る生徒も多く、興味津々の表情があふれました。
男女それぞれ、自分が持っていない生理用品を近くの生徒に見せてもらいながら、手に取り触れる貴重な体験に。
セイシルスタッフも巡回し「タンポンを知ってはいるが、見たことも触ったこともない生徒」が多いことを感じました。
「おお〜!すげ〜!」という驚きの声が多く、ナプキンのテープを貼って捨てるところまで実践でき、「できた!」と満足げに丸めたナプキンを見せてくれる生徒もいました。
事前質問&講演中の匿名質問システム
授業の1か月ほど前にアンケートで性に関する質問を募集し、講演内で回答しました。
事前質問には、「恋愛や性別に関することを過剰に嫌うのはよくないのか?」「いわゆる下ネタを詳しく知らない」「EDって何?」など、幅広い内容が寄せられました。
授業開始時にはQRコードを読み込み、講演会中いつでもタブレットで質問できるように設定。
友達の質問を聞くほど質問が増え、当初は少なかったものの、最終的には時間切れになるほど質問が寄せられました。
講演会の最後に手を挙げて質問する生徒は少ないため、匿名で回収できるこの方法はとてもおすすめです。
「ペニスが小さいのですが大丈夫?」「生理中にセックスしてもいいですか?」など、率直な悩みが寄せられました。
講演会後のアンケートの感想
授業後に実施したアンケートでは、多くの生徒から印象的なコメントが寄せられました。
🔹デートDVチェッカーを配布した感想
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🔹実際にナプキンやタンポンを触ってみた感想
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🔹そのほか自由回答より
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まとめ:今回の講演会で見えたこと
感想の中には「用語がわからないところがあった」という声もありました。
講師側が「これくらいは知っているだろう」と思っていても、生徒にとっては初めて聞く言葉かもしれません。
特に、生徒から寄せられる質問には他の生徒が知らない言葉が混ざる可能性が高いため、一つ一つを丁寧に説明することの大切さを改めて感じました。
こうした気づきは、次の授業をよりよくするための大切な改善点です。
生徒の声からは、性の知識だけでなく、相手への思いやりや人間関係の大切さを考えるきっかけにもなったことが伺えます。
今回の講演会で得た学びが、生徒たちの「誰かを思いやる力」につながりますように!