デートDVチェッカー配布レポ〜神奈川県のとある学校で全校生徒配布〜
投稿者 : on
神奈川県の学校で、一般社団法人マザーアンドチャイルド協会を通して、東海大学医学部助教の渥美治世先生に『 大切にしてほしい わたしもあなたも』という題目の講演会が実施されました。
講演会は、男女の身体、生理・ピル、性の多様性、性的同意、デートDV、HPVワクチンの話と多岐にわたった内容です。
この講演会は中学2年生に向けてのものですが、全校生徒(中学生・高校生)994名に対して、withセイシルが提供するデートDV啓発教材「デートDVチェッカー」が配布され、全教員(管理職含む)にはデートDVチェッカーの内容がクラスにしっかり周知されるように共有されました。
デートDVチェッカー配布の背景
学校の養護教諭の先生は、保健室を利用した生徒の話から、デートDVが疑われるケースがあったことを理由に、デートDVチェッカーの配布を決めました。
また、カップルに限らず人との関係性においても当てはまり、視覚的にとても分かりやすい指標だと感じていただき、全校生徒に配布することにされました。
恋愛関係に限らず、様々な人間関係にも応用して教材を使用してくださいました。
効果的なデートDVチェッカーの配布方法
全校生徒に配布するためには、事前に各教員にデートDVチェッカーの内容を共有してから、各クラスで配布をされました。
気をつけていた事として、当時、デートDVが疑われるカップルが保健室に出入りをしていたため、保健室から配布を決めたということは伏せて各教員から配布をしたとのことです。
中学2年生は、性教育講演会に合わせて配布することにして、講演会の時間内での配布は難しかったため、ホームルームで担任の教員から配布をしてもらう形をとりました。
デートDVチェッカーを配布した各教員の感想
配布後、担任の先生たちからは、生徒たちがデートDVチェッカーを興味深く見て、友人同士で話し合っている様子が見られたとのフィードバックがありました。
さらに、とある教員からは指標が視覚的に非常にわかりやすいとの評価があり、自身の家庭でも子どもに見せたいとの声がありました。
また、生徒だけではなく保護者へも情報を共有し、各家庭でも子どもを見守っていただく必要性もあるねと教員同士で話題にあがったとのことです。
デートDVチェッカーを配布された生徒の感想
中学2年生を対象にした講演会後のアンケートでは、デートDVが最も興味を引いた話題であることが明らかになりました(34.9%)。
以下、デートDVチェッカーを見た生徒の感想の一部を紹介します。
感想から、生徒たちが被害に遭わないように考えるだけでなく、加害にも気をつけようとする姿勢が伺えます。
また、恋愛経験がない生徒も、良好な人間関係について応用して考えている人が多かったです。
デートDVチェッカーの配布を決めた先生からのコメント
最後に、デートDVチェッカーの配布を決めた 学校の養護教諭の先生にコメントをいただきました。
講演を行わなかった学年の生徒の恋愛相談にのっていた際、生徒から「人と別れる基準」について問われました。 その時にデートDVチェッカ―のことに触れると、半年前に配布をしたものの内容も覚えており、具体的に話ができてとても良かったです。 中学2年生のアンケートには、彼氏彼女がいないという意見もありましたが、人と付き合う前から、知識として情報があるかどうかはとても大切だと感じています。 当事者ではなくとも、周囲が注意して関わることも大事ですね。 |
デートDVチェッカー配布レポート募集中
デートDVチェッカーを配布した実例紹介はいかがでしたでしょうか。
引き続き、withセイシルでは皆様の配布実例を紹介していきます。
配布実例レポートを提供してくださる性教育従事者の方がいましたら、ぜひお問合せにてご連絡ください。withセイシル運営よりレポート専用フォームのURLをお送りさせていただきます。
デートDVチェッカーを通じて、若い世代のデートDVに対する認識や理解を高めることが期待されます。デートDVの予防や早期発見のため、これからもデートDVチェッカーが多くの生徒に届くことをwithセイシルは願っています。
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