性的同意・デートDVをどう伝える?授業・掲示・イベントで使える教材と活用例

性的同意・デートDVをどう伝える?授業・掲示・イベントで使える教材と活用例

投稿者 : on

「性的同意やデートDVについて伝えたいけれど、どこから取り上げればいい?」
「学校で掲示できる教材を探している」
「自治体の啓発やイベントで、若い世代にも伝わる展示をつくりたい」

そんな性教育従事者や学校・自治体などの担当者に向けて、今回は、性的同意・デートDVを伝える際のポイントと、授業や掲示、イベントなどで活用できる教材を紹介します。

11月12日〜25日の「女性に対する暴力をなくす運動」や、パープルリボン運動にあわせた取り組みにも、ぜひご活用ください。

ぜひセイシルの記事もあわせてご活用くださいね!


参考:セイシル「性暴力」関連記事

 

性的同意をどう伝える?

性的同意というと、「性行為の前にYES・NOを確認すること」と捉えられることがあります。
しかし、いきなり性行為の話から始める必要はありません。たとえば、

・写真をSNSに載せる
・一緒に帰る
・手をつなぐ
・ハグする
・身体に触れる


といった身近な場面から考えることができます。
ポイントは、「自分にも相手にも、してほしいこと・してほしくないことがある」と知ることです。



まず知ってほしい「バウンダリー(境界線)」

性的同意を考えるうえで知っておきたいのが、「バウンダリー(境界線)」です。
バウンダリーとは、自分と相手との間にある「ここまではOK」「ここからはイヤ」という境界線のこと。

触られること、聞かれること、写真を撮られることなど、どこまでOKなのかは人によって違います。
また、同じ人でも、その日の気分や状況によって変わります。

「自分がOKだから相手もOK」とは限りません。
一人ひとりに異なる境界線があり、それぞれの意思が尊重されることを伝えることが大切です。

【セイシルの「バウンダリー」に関連する記事】
「バウンダリーって何?」
「ボディタッチが激しい友達がいて、困っています」
「親にオナニーしているのがバレました」

 

「相手の気持ちを決めつけない」が性的同意の基本

手をつなぐ、ハグする、キスする、身体に触れる、性的な話をする、セックスをする。
どの行為でも大切なのは、相手の気持ちを勝手に決めつけないことです。

「付き合っているから」
「前はOKだったから」
「嫌と言わなかったから」


といったことが、同意を意味するわけではありません。

また、「嫌ならNOと言おう」だけでは十分ではありません。
関係性や状況によって、NOと言うことが難しい場合もあります。

だからこそ、相手の意思を確認することが大切です。
0代向け性教育サイト「セイシル」にも、性的同意に関するリアルな疑問が寄せられています。

【セイシルの「性的同意」に関連する記事】
「性的同意のタイミングを教えて」
「簡単に恋人にNO(イヤだ)を伝えられない」
「無理やりだと思っていなかった」

こうした10代の疑問を、授業や啓発のヒントにすることもできます。

 

デートDVから「対等な関係」を考える

性的同意とあわせて伝えたいのが、「お互いの意思が尊重される、対等な関係とは何か」ということです。

デートDVとは、恋人など親密な関係の中で起こる暴力のこと。
「殴る」「蹴る」だけではありません。

・交友関係を制限する
・スマートフォンを勝手にチェックする
・行動や服装を指示する
・無視したり、傷つく言葉を言ったりする
・お金を払わせる
・避妊に協力しない
・嫌がっている性的な行為をする


なども含まれます。

「どんな行為がDVなのか」を知るだけでなく、「二人は対等な関係になっているだろうか?」という視点で考えることがポイントです。参考:【挿絵画像】DVをしない・されないために意識してほしい「付き合っているふたりの力関係」

 

デートDVについて考える「デートDVチェッカー」

性的同意やデートDVについて伝える際に活用できるのが、セイシルの「デートDVチェッカー」です。
フランス・パリで開発された「暴力チェックメーター」をもとに、日本の若者向けに制作しました。

さまざまな行動を段階的に見ることで、「安心できる関係」と、暴力や支配につながる関係の違いを考えることができます。
恋人がいない人・恋愛に興味がない人にも、

 

「将来の自分のため」
「恋人関係でなく、友人関係や家族関係の見直し」
「友達から相談されたときのため」
「自分と相手との関係を考えるため」


の知識として活用できます。

withセイシルでは、


・デートDVチェッカーPDF【無料】

・ルビ入りデートDVチェッカーPDF【無料】
・英語版デートDVチェッカーPDF【無料】
・デートDVチェッカー50枚セット【有料】
・
デートDVチェッカー紹介素材【無料】


などをご用意しています。

 

「授業」で活用するなら

中高生への授業では、次のような流れで扱うことができます。

① 人によって「OK・イヤ」が違うことを考える
↓
② バウンダリーについて知る
↓
③ 性的同意について考える
↓
④ デートDVチェッカーで「対等な関係」を考える
↓
⑤ 困ったときの相談先を知る


「人によって違う」→「境界線」→「同意」→「対等な関係」と段階的につなげることで、恋愛経験の有無にかかわらず考えることができます。

セイシルの出前授業でも、バウンダリーや性的同意、デートDVをテーマとして取り上げています。

参考:【出前授業報告】藤井寺高校にて出前授業を実施しました!
   【出前授業報告】大阪府内の中学3年生向けの出前授業に行きました!


「学校で掲示」するなら

授業を実施しなくても、保健室や廊下、相談室などへの掲示から伝えることができます。
デートDVチェッカーを掲示する際には、教材だけでなく、

 
「これって普通?と思ったら見てみよう」

「恋人同士でもイヤなことはイヤと言っていい」
「友達から相談されたときにも」


など、見るきっかけになる一言を添えるのもおすすめです。

また、相談窓口の情報や二次元コードを近くに掲示しておくと、「気づく」だけでなく「相談する」ことにもつなげられます。

参考:デートDVチェッカー掲示レポ〜兵庫県のとある中学校〜

 

「自治体の啓発やイベントで展示」するなら

自治体の啓発イベント、若者向けイベント、男女共同参画関連の企画などでも活用できます。
たとえば、

・デートDVチェッカーを大きく印刷して展示する
・来場者にチェッカーを配布する
・「これはDVだと思う?」と考えられる展示にする
・性的同意やバウンダリーのパネルを並べる
・相談窓口や支援機関の情報を一緒に紹介する


などの方法があります。

一方的に情報を読む展示だけでなく、「自分だったらどう思う?」と来場者が立ち止まって考えられる工夫を加えると、性的同意やデートDVをより身近なテーマとして捉えるきっかけになります。

参考:【活用事例】「デートDVチェッカー」活用5事例を紹介

 

11月12日〜25日は「女性に対する暴力をなくす運動」

毎年11月12日から25日までは「女性に対する暴力をなくす運動」の期間です。
DV、性犯罪・性暴力、ストーカー、セクシュアルハラスメントなどについて、全国でさまざまな啓発活動が行われます。

また、女性に対する暴力根絶のシンボルとして知られているのが「パープルリボン」です。
この期間にあわせて、

・学校で性的同意やデートDVについて取り上げる
・保健室や校内でデートDVチェッカーを掲示する
・自治体や施設でパープルリボンとあわせて展示する
・イベントで教材を配布する
・SNSやWebサイトで相談先を発信する


など、それぞれの場所でできる取り組みを考えてみてはいかがでしょうか。

参考:【活用事例】横浜市瀬谷区役所でデートDVチェッカーを展示・配布

 

「自分と相手を大切にする関係」を考えるきっかけに

性的同意やデートDVについて伝えることは、「暴力を防ぐ」ことだけが目的ではありません。

「自分はどうしたい?」
「相手はどうしたい?」
「お互いの気持ちは尊重されている?」

そんな問いから、自分と相手を大切にする関係について考えることができます。

授業だけでなく、学校での掲示、教材の配布、自治体での啓発、イベントでの展示など、伝え方はさまざまです。
それぞれの活動に合った方法で、ぜひご活用ください。


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